2009年1月20日火曜日

取消2008-300101

【管理番号】第1187616号
【総通号数】第108号
(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】商標審決公報
【発行日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【種別】商標取消の審決
【審判番号】取消2008-300101(T2008-300101/J2)
【審判請求日】平成20年1月25日(2008.1.25)
【確定日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【審決分類】
T132 .1  -Y  (Z29)
【請求人】
【氏名又は名称】林 浩子
【住所又は居所】埼玉県草加市八幡町338―2―305
【被請求人】
【氏名又は名称】大橋株式会社
【住所又は居所】京都府京都市南区東九条明田町22番地
【事件の表示】
 上記当事者間の登録第4400986号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
【結 論】
 本件審判の請求は、成り立たない。
 審判費用は、請求人の負担とする。
【理 由】
第1 本件商標
 本件登録第4400986号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に表示した構成からなり、平成11年4月12日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物(「かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,豆,加工野菜及び加工果実,卵,加工卵,カレー,シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品として、同12年7月21日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
 また、本件審判の請求の登録日は、平成20年2月13日である。
  
第2 請求人の主張の要点
 請求人は、「本件商標の指定商品中、第29類『食用魚介類(生きているものを除く),肉製品,加工水産物(「かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ ,焼きのり」を除く。)』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由として、本件商標は、その指定商品中、前記指定商品について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張している。
  
第3 被請求人の答弁の要点
 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。
 本件商標の商標権者である被請求人は、そのブランド商標である「(図)大橋 京のごちそう」を「元祖ちりめん山椒」という加工水産物を指定商品枠内で現在も使用、販売している事実があることから、商標法50条1項の規定によってその商標登録が取り消されることはできない。
   
第4 請求人の弁駁
 請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。

第5 当審の判断
 被請求人が提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。
1 乙第2号証は、商品「ちりめん山椒煮」と包装箱と認められるところ、包装箱には、「京のごちそう」の文字部分が赤色で表されているものの本件商標と社会通念上同一と認められる商標が表されている。また、包装箱には、「元祖 ちりめん山椒」の文字が記載されている。
 そして、商品の内袋の外側に品名が「ちりめん山椒煮」であること、内容量が「50g袋詰×1」であること、販売者の名称が大橋株式会社OSであること及び商標権者の住所と一致している販売者の住所が記載されている。
2 乙第3号証は、3枚の売上伝票と認められるところ、1枚めの売上伝票には、起票日が19年12月10日であること、品名が「ガンソ チリメンサンショウ 50G」であること、商標権者の名称及びお届先名が記載されている。2枚めの売上伝票にも、起票日が19年12月10日であること、品名が「ガンソ チリメンサンショウ 50G」であること、商標権者の名称及びお届先名が記載されている。3枚めの売上伝票には、起票日が19年12月15日であること、品名が「ガンソ チリメンサンショウ 50G」であること、商標権者の名称及びお届先名が記載されている。
 ここで、品名の「ガンソ チリメンサンショウ」の文字は、乙第2号証の包装箱に記載されている「元祖 ちりめん山椒」を表したものと認めることができる。また、品名の「50G」の文字は、内容量が「50g」であることを表しているものと推認できる。
 そして、「19年12月10日」は、平成19年12月10日を表したものと認めることができる。同様に、「19年12月15日」は、平成19年12月15日を表したものと認めることができる。平成19年12月10日及び平成19年12月15日は、本件審判の請求の登録日である平成20年2月13日の前3年以内に含まれている。
3 まとめ
 乙第2号証及び乙第3号証によれば、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、商標権者が指定商品中「加工水産物(「かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり」を除く。)」に属する「ちりめん山椒煮」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたものと認めることができる。
 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
 よって、結論のとおり審決する。
【審理終結日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【結審通知日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【審決日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【審判長】 【特許庁審判官】渡邉 健司
【特許庁審判官】杉山 和江
【特許庁審判官】平澤 芳行

別掲
本件商標



  
  
  
  

(210)【出願番号】商願平11-32361
(220)【出願日】平成11年4月12日(1999.4.12)
(111)【登録番号】商標登録第4400986号(T4400986)
(151)【登録日】平成12年7月21日(2000.7.21)
(561)【商標の称呼】ヤマトオーハシキョーノゴチソウ、ヤマト、オーハシキョーノゴチソウ、オーハシ、キョーノゴチソウ、ゴチソウ
【最終処分】不成立
【前審関与審査官】瀧本 佐代子  

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