2009年1月9日金曜日

不服2008-15370

【管理番号】第1187573号
【総通号数】第108号
(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】商標審決公報
【発行日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服2008-15370(T2008-15370/J1)
【審判請求日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【確定日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【審決分類】
T18  .16 -WY (X19)
【請求人】
【氏名又は名称】長萬産業有限会社
【住所又は居所】愛知県豊川市南大通5丁目41番地の1
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 肇
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】井川 浩文
【事件の表示】
 商願2007-104370拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
【結 論】
 原査定を取り消す。
 本願商標は,登録すべきものとする。
【理 由】
1 本願商標
 本願商標は,「デザイントラス21」と標準文字で表してなり,第19類及び第37類に属する願書に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成19年10月9日に登録出願され,その後,指定商品及び指定役務については,同20年4月8日付け手続補正書及び同年6月18日付け手続補正書により,最終的に,第19類「プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),屋根材(金属製のものを除く。)・加工済木材・建築用木材その他の木材」に補正されたものである。
 
2 原査定の拒絶の理由
 原査定は,「本願商標は,指定商品(指定役務)との関連においては『デザイン性に優れた,デザインを施した』等の意味合いを認識させる『デザイン』の文字と『直線部材の両端をピン結合して三角形の形式に構成した構造』を認識させる『トラス』の文字及び数字の『21』を結合した『デザイントラス21』を標準文字で表してなるにすぎないから,このようなものをその指定商品(指定役務)に使用しても,これに接する需要者は,前記のトラスに関連した商品(役務)であると認識するにとどまり,何人かの業務に係る商品(役務)であることを認識することができないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定,判断をして,本願を拒絶したものである。  
 
3 当審の判断 
 本願商標は,前記1のとおり,「デザイントラス」の片仮名文字と「21」の数字とを一連にまとまりよく表した構成からなり,視覚上一体的に看取し得るものである。そして,原審説示の如くその構成中の「デザイン」の文字は,「デザイン性に優れた,デザインを施した」の意味を,「トラス」の文字は,「直線部材の両端をピン結合して三角形の形式に構成した構造」の意味を理解させることがあるとしても,その構成中の「デザイントラス」の文字が,直ちに特定の意味合いをもって親しまれ,その指定商品の具体的な商品の品質等を直接的ないし具体的に表示するものとして認識させるものとはいい得ないものである。
 また,当審において,職権をもって調査するも,該文字が,取引者,需要者間において,その指定商品の品質等を表示するものとして取引上普通に使用されている事実を見いだすこともできなかった。
 そうとすると,「デザイントラス」の文字に,商品の品番,型式,規格等を表示するための記号又は符号として使用される場合がある一類型の「21」の数字とからなる本願商標は,これをその指定商品に使用しても,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであって,需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものということはできない。
 したがって,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして,これを理由に本願を拒絶すべきものとすることはできない。
 その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって,結論のとおり審決する。
【審決日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【審判長】 【特許庁審判官】中村 謙三
【特許庁審判官】末武 久佳
【特許庁審判官】清川 恵子

(210)【出願番号】商願2007-104370(T2007-104370)
(220)【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
(541)【標準文字】
(561)【商標の称呼】デザイントラスニジューイチ、デザイントラスニイチ、デザイントラス
【最終処分】成立
【前審関与審査官】熊谷 道夫

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