2009年1月20日火曜日

異議2007-900374

【管理番号】第1187737号
【総通号数】第108号
(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】商標決定公報
【発行日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【種別】異議の決定
【異議申立番号】異議2007-900374(T2007-900374/J7)
【異議申立日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【確定日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【審決分類】
T1652.262-Z  (Y30)
【異議申立件数】1
(732)【権利者】
【氏名又は名称】株式会社ニチロ
【住所又は居所】東京都千代田区有楽町1丁目12番1号
【異議申立人】
【氏名又は名称】山崎製パン株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区岩本町3丁目10番1号
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 莞爾
【事件の表示】
 登録第5043472号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
【結 論】
 登録第5043472号商標の指定商品中、第30類「菓子及びパン」についての商標登録を取り消す。
【理 由】
1 本件商標
 本件登録第5043472号商標(以下「本件商標」という。)は、平成18年7月20日に登録出願、「小てまり」の文字を標準文字で表してなり、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍果実,冷凍野菜,肉製品,加工水産物,かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく,加工野菜を主材とする惣菜,魚介類を主材とする惣菜,豆を主材とした惣菜,煮豆,かずのこ,えびの煮物,えびの焼物,かまぼこ」及び第30類「食品香料(精油のものを除く),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,調理済みの粥,粥,折詰べんとう」を指定商品として、同19年4月27日に設定登録されたものである。
 
2 引用商標
 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4765830号商標(以下「引用商標」という。)は、「こでまり」の文字と「小手毬」の漢字とを上下二段に横書きしてた構成からなり、平成15年8月1日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同16年4月23日に設定登録されたものであり、この商標権は現に存続中である。
 
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
 本件商標と引用商標とは、同じ観念であり類似する称呼の類似商標であって、本件の指定商品中、第30類「菓子及びパン」と引用商標の指定商品とは同一の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると主張し、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
 
4 本件商標の取消理由
 当審において、商標権者に対し、平成20年4月30日付け取消理由通知書をもって通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。
 本件商標は、「小てまり」の文字を標準文字で表してなり、平成18年7月20日に登録出願され、第30類「菓子及びパン」ほか、第30類及び第29類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品とするものである。  これに対して、引用商標は、「こでまり」と「小手毬」の文字とを上下二段に横書きした構成からなり、平成15年8月1日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同16年4月23日に設定登録されたものである。 
 してみると、両商標はその構成文字に相応して、本件商標からは「コテマリ」の称呼を生じ、引用商標からは「コデマリ」の称呼を生じるものであり、また、両者は「小さな手鞠」ないしは「春に白色の小花が多数まりのように球形に集まって咲く植物」を想起し認識されるものである。 
 そうすると、本件商標は、引用商標と称呼上類似する商標(連濁の差)であって、かつ、観念を同じくするものであるから、本件商標の指定商品中、第30類に属する「菓子及びパン」については、引用に係る商標の指定商品と同一又は類似の商品といわなければならない。  
 したがって、本件商標は、その指定商品中、第30類「菓子及びパン」については、商標法第4条第1項第11号に該当し、これに違反して登録されたものといわなれればならない。  
 
5 商標権者の意見
 商標権者は、上記4の取消理由通知書に対し、所定の期間を徒過するも、何ら意見を述べるところがない。
 
6 当審の判断
 本件商標についてした商標法第4条第1項第11号を理由とするさきの取消理由は妥当なものと認められる。したがって、本件商標の登録は、指定商品中、第30類「菓子及びパン」についてこの理由をもって商標法第43条の3第2項により、取り消すべきものである。
 よって、結論のとおり決定する。
【異議決定日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【審判長】 【特許庁審判官】中村 謙三
【特許庁審判官】末武 久佳
【特許庁審判官】前山 るり子

(210)【出願番号】商願2006-71884(T2006-71884)
(220)【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
(541)【標準文字】
(111)【登録番号】商標登録第5043472号(T5043472)
(151)【登録日】平成19年4月27日(2007.4.27)
(561)【商標の称呼】コテマリ
【最終処分】取消
【前審関与審査官】福島 昇

0 件のコメント: