2009年1月24日土曜日

異議2008-900014

【管理番号】第1187750号
【総通号数】第108号
(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】商標決定公報
【発行日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【種別】異議の決定
【異議申立番号】異議2008-900014(T2008-900014/J7)
【異議申立日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【確定日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【審決分類】
T1652.261-Y  (X03)
T1652.262-Y  (X03)
【異議申立件数】1
(732)【権利者】
【氏名又は名称】株式会社ビューティプランニング
【住所又は居所】宮崎県都城市都北町5515番地1
【異議申立人】
【氏名又は名称】株式会社ADEKA
【住所又は居所】東京都荒川区東尾久7丁目2番35号
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
【事件の表示】
 登録第5082718号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
【結 論】
 登録第5082718号商標の商標登録を維持する。
【理 由】
第1 本件商標
 本件登録第5082718号商標(以下「本件商標」という。)は、平成19年3月28日に登録出願され、「アエカ」の片仮名文字と「AEKA」の欧文字とを二段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品」を指定商品として、同年8月29日に登録査定され、同年10月12日に設定登録されたものである。
 
第2 登録異議の申立ての理由
1 引用商標
 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第4894022号商標(以下「引用商標1」という。)は、「アデカ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成16年9月2日に登録出願、第1類、第2類、第3類、第4類、第7類、第17類及び第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同17年9月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4887305号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ADEKA」の欧文字を標準文字で表してなり、平成17年3月11日に登録出願、第1類、第2類、第3類、第4類、第5類、第7類、第9類、第17類、第19類、第21類、第29類、第30類、第31類、第32類及び第40類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年8月12日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
2 理由の要点
 本件商標は、「アエカ」の文字と「AEKA」の文字とを上下二段に表示した商標であって、「アエカ」の称呼を生じ、特定の観念を有しないものである。
 引用商標1は「アデカ」の文字からなり、引用商標2は「ADEKA」の文字からなるもので、両商標は「アデカ」の称呼を生じ、特定の観念を有しないものである。
 本件商標と引用商標1及び引用商標2は、中間音の「エ」と「デ」との相違はあるが、「エ」と「デ」とは母音「e」を共通とし、称呼の「アエカ」と「アデカ」とは称呼上、彼此混同するおそれのある類似の商標である。また、本件商標の「アエカ」の文字と「AEKA」の文字とは取引上、分離観察される可能性があり、この分離された「AEKA」の文字と引用商標2の「ADEKA」の文字とは、中間に「D」の文字を有するか否かの相違のみであり、外観上、類似する商標である。しかも、引用商標1及び引用商標2は、商品「せっけん類」において、需要者間に広く知られた商標であるから、本件商標とは一見して彼此混同するおそれのある商標であり、本件商標と、引用商標1及び引用商標2とは類似する商標である。そして、本件商標の指定商品中「せっけん類」と引用商標1及び引用商標2の指定商品は同一又は類似の商品である。
 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1項第1号により、その登録を取り消されるべきである。
 
第3 当審の判断
 本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して「アエカ」の称呼を生ずるのに対し、引用商標1及び引用商標2は、前記のとおりの構成よりなるところ、それぞれの構成文字に相応して「アデカ」の称呼を生ずるものである。
 そこで、本件商標より生ずる「アエカ」と引用各商標より生ずる「アデカ」の称呼を比較するに、両称呼は、共に3音よりなり、第1音「ア」と第3音「カ」の音を共通にするものの、第2音において「エ」と「デ」の差異を有するものである。しかして、「エ」の音は、有声の開放音で澄んだ音として聴取されるのに対し、「デ」の音は、有声の破裂音で濁った音として聴取されるものであるから、かかる差異が、3音という短い音構成に及ぼす影響は大きく、それぞれを称呼するときには、語調、語感を異にし、互いに聞き誤るおそれはないものといわなければならない。
 また、本件商標と引用各商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、本件商標が前記片仮名文字と欧文字よりなるのに対し、引用商標1は片仮名文字、引用商標2は欧文字のみよりなるから、全体として外観上見誤るおそれはなく、また、引用各商標の片仮名文字又は欧文字と、本件商標の片仮名文字又は欧文字のみの外観を比較しても、「デ」と「エ」又は「D」の有無に差異を有してなるところ、いずれも見慣れた片仮名文字又は欧文字であり、その字形を明らかに異にするものであるから、通常の注意力をもってすれば、それぞれの外観を見誤るおそれはないというべきである。
 さらに、本件商標と引用各商標は、特定の意味合いを想起し得ない造語と認められるから、観念上比較することができない。
 そうとすれば、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、その称呼、外観、観念のいずれの点においても類似しない商標といわざるを得ない。
 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
 なお、申立人は、同人の取り扱いに係る商品「石けん」について、商標「ADEKA」及び「アデカ」を大正10年から使用し、「石けん」の取引者、需要者ばかりでなく、広く国内において知られているとして、甲第4号証ないし甲第17号証を提出し、かつ、証人尋問申出書を提出しているが、たとえ上記「ADEKA」及び「アデカ」の商標が申立人の取扱いに係る商品について需要者の間に広く知られているとしても、本件商標と、上記使用する商標と同じ構成よりなる引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれにおいても類似しないものであって、本件商標をその指定商品に使用しても出所について相紛れるおそれのない別異の商標とみるのが相当であるから、甲第4号証ないし甲第17号証(申立人の「半期報告書」、申立人が「アデカ」の商標を商品「せっけん」に大正10年から使用していること等)を証人に示し、証人が知っているか否か、および知り得た理由が明らかになったところで、前記本件商標と引用各商標の類否判断に影響を与えるとは認めがたい。
 したがって、前記内容とする証人尋問の必要性は乏しく採用しない。
 よって、結論のとおり決定する。
【異議決定日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【審判長】 【特許庁審判官】芦葉 松美
【特許庁審判官】伊藤 三男
【特許庁審判官】岩崎 良子

(210)【出願番号】商願2007-26950(T2007-26950)
(220)【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
(111)【登録番号】商標登録第5082718号(T5082718)
(151)【登録日】平成19年10月12日(2007.10.12)
(561)【商標の称呼】アエカ
【最終処分】維持
【前審関与審査官】深沢 美沙子


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