2009年1月9日金曜日

不服2007-16955

【管理番号】第1187699号
【総通号数】第108号
(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】商標審決公報
【発行日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服2007-16955(T2007-16955/J1)
【審判請求日】平成19年6月18日(2007.6.18)
【確定日】平成20年11月24日(2008.11.24)
【審決分類】
T18  .13 -WY (Y18)
【請求人】
【氏名又は名称】宮内産業株式会社
【住所又は居所】長野県飯田市松尾新井6363番地
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 敬志
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
【事件の表示】
 商願2005- 87190拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
【結 論】
 原査定を取り消す。
 本願商標は、登録すべきものとする。
【理 由】
1 本願商標
 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第18類「革ひも,原革,原皮,なめし皮,毛皮」を指定商品として、平成17年9月16日に登録出願され、指定商品については、平成18年12月25日付け手続補正書により、第18類「子牛の革よりなる革ひも,子牛の革よりなる原革,子牛の革よりなる原皮,子牛の革よりなるなめし皮,子牛の革よりなる毛皮」と補正されているものである。
 
2 原査定の拒絶の理由
 原査定は、「本願商標は、青色の長方形内に、『ヨーロッパの中央南部に横たわるアルプス山脈の子牛の皮』の意味合いを認識させる『Alps Calf』の欧文字を普通に用いられる方法で表してなるから、これを指定商品に使用するときは、『ヨーロッパのアルプス山脈の子牛の皮を使用した商品』を認識させるに止まり、単にその商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」と認定、判断して本願を拒絶したものである。
 
3 当審の判断
 本願商標は、青色長方形内に白抜きで「Alps Calf」の欧文字を書してなるものであるところ、その構成中の「Alps」が、「ヨーロッパ中央南部に横たわる山脈」を意を有する語であり、「Calf」が「子牛」の意を有する語であることから、全体として「アルプスの子牛」の意味合いを認識させることがあるとしても、本願指定商品との関係において、直ちに原審説示の意味合いが想起されるものとは認め難いところである。
 また、当審において調査するも、前記構成文字よりなる本願商標が、原査定説示の意味合いをもって、その指定商品の品質を表示するためのものとして、普通に使用されているという事実は見出し得なかった。
 そうすると、本願商標は、これをその指定商品のいずれについて使用しても、その品質を普通に表示したものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。
 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって、結論のとおり審決する。
【審決日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【審判長】 【特許庁審判官】内山 進
【特許庁審判官】井出 英一郎
【特許庁審判官】赤星 直昭

別掲
本願商標



 (色彩については原本参照。)
 

(210)【出願番号】商願2005-87190(T2005-87190)
(220)【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
(561)【商標の称呼】アルプスカーフ、アルプス
【最終処分】成立
【前審関与審査官】泉田 智宏、池田 佐代子



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