2008年12月19日金曜日

不服2008-12773

【管理番号】第1186177号
【総通号数】第107号
(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】商標審決公報
【発行日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服2008-12773(T2008-12773/J1)
【審判請求日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【確定日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【審決分類】
T18  .262-WY (X09353842)
【請求人】
【氏名又は名称】NECアクセステクニカ株式会社
【住所又は居所】静岡県掛川市下俣800番地
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 明隆
【事件の表示】
 商願2007- 12596拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
【結 論】
 原査定を取り消す。
 本願商標は、登録すべきものとする。
【理 由】
1 本願商標
 本願商標は、「QuadWireless」の欧文字と「クアッドワイヤレス」の片仮名文字を上下二段に書してなり、第9類、第35類、第38類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年2月15日に登録出願されたものである。
 
2 原査定の拒絶の理由の要点
 原査定は、「本願商標は、登録第1847887号-1商標及び登録第2375528号商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)と、『クアッド』の称呼において類似する商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
 
3 当審の判断
 本願商標は、前記1のとおり、「QuadWireless」の欧文字と「クアッドワイヤレス」の片仮名文字を上下二段に書してなるところ、構成中の欧文字部分と片仮名文字部分は、それぞれ、同じ書体、同じ間隔で、まとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「クアッドワイヤレス」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
 そして、たとえ、構成中の「Wireless」及び「ワイヤレス」の各文字が、その指定商品との関係において、「無線の」等を意味する語として、商品の品質等を表示するものとして使用されることがあるとしても、かかる構成においては、該文字部分を省略し、構成中の「Quad」及び「クアッド」の各文字部分のみをもって取引にあたるとはいい難く、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識、把握されるとみるのが自然である。
 そうすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「クアッドワイヤレス」の称呼のみを生ずるものというのが相当である。
 したがって、本願商標より「クアッド」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって、結論のとおり審決する。
【審決日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【審判長】 【特許庁審判官】井岡 賢一
【特許庁審判官】小川 きみえ
【特許庁審判官】稲村 秀子

(210)【出願番号】商願2007-12596(T2007-12596)
(220)【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
(561)【商標の称呼】クアッドワイヤレス、クアッド
【最終処分】成立
【前審関与審査官】板谷 玲子

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