2008年12月29日月曜日

異議2007-900596

【管理番号】第1186227号
【総通号数】第107号
(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】商標決定公報
【発行日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【種別】異議の決定
【異議申立番号】異議2007-900596(T2007-900596/J7)
【異議申立日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【確定日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【審決分類】
T1652.262-Y  (Y010607080910111220354041)
【異議申立件数】1
(732)【権利者】
【氏名又は名称】株式会社ATグループ
【住所又は居所】愛知県名古屋市昭和区高辻町6番8号
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】折田 忠仁
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】阪田 至彦
【異議申立人】
【氏名又は名称】野村 正巳
【住所又は居所】愛知県豊橋市向山東町154―1
【事件の表示】
 登録第5082236号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
【結 論】
 登録第5082236号商標の商標登録を維持する。
【理 由】
1 本件商標
 本件登録第5082236号商標(以下「本件商標」という。)は、「ATグループ」の文字を標準文字により表してなり、平成18年12月20日に登録出願され、第1類ないし第12類、第16類、第19類、第20類、第35類ないし第38類及び第40類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として同19年10月5日に設定登録されたものである。
  
2 登録異議申立ての理由の要点
 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなる登録第2045358号、登録第2112435号、登録第2136478号、登録第2180018号、登録第2218855号及び登録第3096638号の各商標、別掲(2)のとおりの構成からなる登録第2045359号、登録第2136479号、登録第2146644号、登録第2180019号及び登録第2218856号の各商標、別掲(3)のとおりの構成からなる登録第4373358号及び登録第4390166号の各商標並びに別掲(4)のとおりの構成からなる登録第4102283号、登録第4109484号及び登録第4136300号の各商標(以下、これらの登録商標を一括して、単に「引用商標」という。)を引用した上で、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、両者の指定商品・役務も同一又は類似のものであるから、本件商標は、第1類、第6類ないし第12類、第20類、第35類、第40類及び第41類に属する商品又は役務について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである旨主張している。
  
3 当審の判断
 本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、構成各文字は同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているばかりでなく、全体から生ずると認められる「エイティーグループ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
 ところで、「グループ」の文字は、例えば、岩波書店発行「広辞苑第5版」によれば「群、集団、共通点をもつ人や物の集まり」を意味する語であり、一群の人や物を表すためにしばしば他の語の前又は後に付して用いられる語としても親しまれているものである。
 これを本件商標についてみれば、全体で「AT」なる名称を用いた一群の人又は物を表すものというべきであって、全体をもって一体不可分のものと認識し把握され、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たすものとみるのが自然であり、殊更これを「AT」と「グループ」とに分離分断すべきものではなく、「AT」の文字部分のみが自他商品・役務識別のための要部ということもできない。
 してみれば、本件商標は、全体として「エイティーグループ」の称呼のみを生ずるものであり、単なる「エイティー」の称呼は生じないものと判断するのが相当である。
 以上からすれば、本件商標は、その構成中の「AT」の文字部分が自他商品・役務の識別機能を果たす要部であるとし、その上で本件商標と引用商標とが外観、称呼及び観念を共通にする類似の商標であるとする申立人の主張は、前提を欠くものであって、理由がないことになる。
 他に、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、類似するものとすべき理由を見出すことができない。
 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
 よって、結論のとおり決定する。
【異議決定日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【審判長】 【特許庁審判官】渡邉 健司
【特許庁審判官】鈴木  修
【特許庁審判官】酒井 福造

別掲  引用商標
(1)登録第2045358号、登録第2112435号、登録第2136478号、登録第2180018号、登録第2218855号及び登録第3096638号の各商標



  
  
(2)登録第2045359号、登録第2136479号、登録第2146644号、登録第2180019号及び登録第2218856号の各商標


  
  
(3)登録第4373358号及び登録第4390166号の各商標



  
  
(4)登録第4102283号、登録第4109484号及び登録第4136300号の各商標



  
  
  

(210)【出願番号】商願2006-117548(T2006-117548)
(220)【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
(541)【標準文字】
(111)【登録番号】商標登録第5082236号(T5082236)
(151)【登録日】平成19年10月5日(2007.10.5)
(561)【商標の称呼】エイテイグループ、アットグループ
【最終処分】維持
【前審関与審査官】瀬戸 俊晶

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