2008年12月5日金曜日

不服2005-65109

【管理番号】第1184530号
【総通号数】第106号
(190)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】商標審決公報
【発行日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服2005-65109(T2005-65109/J1)
【審判請求日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【確定日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【審決分類】
T18  .13 -WY (Y03)
T18  .272-WY (Y03)
【請求人】
【氏名又は名称】BEAUTE CREATEURS
【住所又は居所】10, rue de la Paix F-75002 PARIS(FR)
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 雅巳
【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】古木 睦美
【事件の表示】
 国際登録第825991号に係る国際登録出願の拒絶査定不服に対する審判事件ついて、次のとおり審決する。
【結論】
 原査定を取り消す。
 本願商標は、登録すべきものとする。
【理由】
1 本願商標
 本願商標は、「OLIGO GEL」の欧文字を横書きしてなり、第3類「Cosmetic care products not for medical use and skin and hair cleansing products,cosmetics,essential oils,make-up products,perfumery,soaps.」を指定商品として、2003年(平成15年)11月6日にFranceにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2004年(平成16年)5月6日を国際登録の日とするものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
 原査定は、「本願商標の構成中「OLIGO」は、「Oligosaccharide」の略語と認識され日本において広く使用されているから、本願商標は、「オリゴ糖を含むゲル状の商品」を認識させ、これをその指定商品に使用するときには、商品の品質及び原材料を表示するにすぎず、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、「オリゴ糖を含むゲル状の商品」以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
 本願商標は、前記のとおり「OLIGO GEL」の文字からなるところ、その構成各文字は、外観上まとまりよく一体に表現されていて、構成全体から生ずる「オリゴジェル」の称呼も、格別冗長とはいえずよどみなく一連に称呼できるものである。
 そして、本願商標の構成中の「OLIGO」の文字は、英和辞典、国語辞書、新聞及び雑誌等に記載がなく、「Oligosaccharide(オリゴ糖)」の略称と認識され日本において広く使用されているとはいえないから、本願商標の構成全体からは、原審の説示のように「オリゴ糖を含むゲル状の商品」の意味合いを認識させるものとはいい難く、本願商標は、その構成全体をもって特定の品質等を指し示すものではない造語を表したものとみるのが相当である。
 さらに、当審において調査したが、上記の文字が本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表す記述的用語として普通に使用されている事実を発見することもできなかった。
 そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものというべきである。
 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号には該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でなく、原査定は取消を免れない。
 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
 よって、結論のとおり審決する。
【審決日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【審判長】 【特許庁審判官】小林 由美子
【特許庁審判官】木村 一弘
【特許庁審判官】矢澤 一幸
(210)【国際登録番号】0825991
(220)【国際登録日】平成16年5月6日(2004.5.6)
(561)【商標の称呼】オリゴゲル、オリゴジェル、オリゴ
【最終処分】成立
【前審関与審査官】大島 勉

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